夜の占冠駅

2002年01月27日(日曜日)

占冠駅にて

占冠村の夜

今日が終わってしまう

気がつけば23時35分。
「写真を撮りに行かないとな。」
早く写真を撮らないと、今日が終わってしまいます。
かといって、とりたててネタがあるわけでもありません。
「とりあえず、駅まで行ってみるか。」
特に理由もなく、自宅から2キロほど離れたJR占冠駅へとやってきました。

夜のホーム

誰もいない夜のホーム。
舞い降りる雪とホームを照らす蛍光灯の優しい光。
なかなか趣のある風景です。
警官が通りかかれば職務質問をされそうな状態でホームに立ちつくす担当者。
と、その時、駅のスピーカーから自動アナウンスが流れてきました。
「ピンポーン、まもなく、電車が入ってきます。ご注意ください。」
「そうか、よしよし。」
これ幸い。ネタが帯広方面からやってきたようです。
時間から考えて、おそらく貨物列車が通過するのでしょう。

来た来た

ほどなく、列車のライトが見え始めました。
「おー来た来た。」

邯鄲の夢

「ゴーッ、ビュンビュンビュン。」
恐ろしくなるほどの轟音を響かせながら、コンテナを乗せた貨物列車が通り過ぎていきます。
ひるまず、カメラのシャッターを切りましたが、スローシャッターで撮影したので斜線しか写っていません。
列車が見え始めてからシャッターを切ることわずか3回。
轟音を残し、列車はあっという間に闇の中へと走り去っていきました。
気がつけば、相変わらず静寂が支配する駅のホーム。何もなかったように降り続く雪。
「一体何だったんだ?」
昔、中国の都邯鄲で人生一代の栄華を夢に見た若者。しかし、目が覚めてみると、それは鍋の粟が煮えあがってさえいない、ほんの少しの時間だった・・・。
どんなに栄華を誇っても、悠久の時の流れから見れば人間の人生なんて一瞬の夢のようなもの。
しかし、だからこそ「今」、頑張らないといけません。
なんてね。昔、国語の授業で聞いたようなセリフです。

また明日

場所は変わって道の駅にある巨大温度計。
ただ今の気温は-4.6度。今の時期にしては暖かな夜です。
相変わらず降り続く雪。
時刻は23時57分。
まもなく明日になります。

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