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村長の車

2001年03月12日(月曜日)

占冠村長車の中

ちょっとだけ

そろそろ黄昏時を迎えようとする頃、村の電気屋さんへ行くため外へ出た担当者。
ふと見ると、役場の正面玄関に村長さん専用の村長車が停まっています。
「この車も10年は酷使されるんだろうなぁ。今度は何十万キロ走らされるんだろ。イイ車だけどかわいそうに。」
などと思いつつ何となく中を覗いていると、村長車が小声で言いました。
「ちょっと乗ってごらんよ。」
「・・・そうかい。じゃあちょっとだけ。」

当たり前

まず、村長さんが普段座る後部座席へ。
なかなか良い座り心地。車内用スリッパが用意されているのも心憎い気配りです(上写真)。
・・・今度は運転席へ。
思った以上にシンプルな造り。シートの座り心地が良いくらいで、後は別に普通の車の運転席です。
村長車と言ったって別に空を飛ぶわけじゃあるまいし、普通に決まってますけどね。

来ちゃった

そうこうしているうちに村長さんが出て来ちゃいました。
「どうした?そこに車があると邪魔なのかい?」
優しく訪ねて下さる村長さん。
「いや、ちょっと・・・。あははははは。」
笑ってごまかす担当者。
悪気はなかったんです。ただちょっと乗ってみたかっただけなんです。

静かな夜

用事が終わって電気屋さんを出ると、そこにはもう群青色の世界が広がっていました。
空からは、また雪がちらほらと。
冬と春の間を行ったり来たり。
「キュッ、キュッ、キュッ・・・。」
夜のとばりに包まれようとしている村に、雪を踏みしめる足音だけが響きます。