新芽と喫茶店

2001年03月20日(火曜日) 天気:19日の気温:午前6時現在-0.2度 20日の気温:午前6時現在-6.9度

占冠中央宮下地区にて

相変わらず1階は薄暗い

もうすぐ川面も見え始めます

皆様こんにちは。
占冠村もいよいよ本格的な雪解けの季節を迎えました。
「暑さ寒さも彼岸まで」
まさにその通り!と言いたくなるような今日の占冠。
昔の人はよく言ったものですね。

嬉しい

堤防沿いのネコヤナギも、次々と芽吹き始めています。
ぷっくりとしてフワフワした姿が何とも可愛らしい。
「やっと会えたね。ねこちゃん。」
1人つぶやく担当者。
変なおじさんなんて言わないで下さい。
待ちわびた春。本当に嬉しいんです。

しっとり

厳しい寒さが続いている頃、堅く乾き切ったように見えていた木々の表皮も、今は湿り気を帯びて、しっとりとしています。水をたっぷり吸い込んでも、大丈夫な季節がやって来たのです。

*「水をたっぷり吸い込んでも大丈夫」
・・・気温が非常に低い時など、樹木の中にある水分が急激に凍結するために、木の幹などが弾けたように割れることがあります。秋に木の葉が落ちるのは、余分な水分を体にためないためでもあるのです。

しばし辛抱

この時期になると、ザラメ状の雪で覆われた道が数多く出現します。
非常に歩きにくく、車もしょっちゅうぬかっています。
酔っぱらって歩いているうちに捻挫した人もいました。
何ともうっとうしい早春のひとときですが、明るい春に向けてしばしの辛抱です。

富良野の喫茶店

「たまには喫茶店でコーヒーでも飲もうかな。」
向かったのは、富良野市北の峰地区にある喫茶店「北時計」さん。
大木で作られた「北時計」の看板が近づいてくると、白樺の梢の影に品のいいログハウスが見えてきます。
ひとまず駐車場に車をとめ、建物の方を見やります。
「うん?]
店内の明かりも見えないし、「営業中」の看板も見あたりません。
「本当にやってるのかな?」

やってる

入り口のドアに近づいていくと、営業中を示す目印が。
「やってる」
おっ、やってるよ。

私でも可愛いと思う

「どの席にしようかな。」
窓際の席で去りゆく冬を惜しむのもいいし、カウンター席も捨てがたい。
3秒ほど悩み、最終的に、店内に入ると最初に目に入る大テーブルに座ることにしました。
ゆったりとした丸テーブルの真ん中には、2匹のエゾシカさんが遊んでいます。舞台は秋でしょうか。
角の感じからするとトナカイかな?とも思いましたが、土地柄からいって、やはりこれは鹿さんでしょう。

らしくない

静かな店内。広々としたテーブル。
窓の外はしだいに溶けゆく厳冬の風景。
入れたてのコーヒーをすすっていると、知らぬうちに体全体が安らぎと幸福感に包まれていきます。
どうやら幸せというのは、河原に光る美しい玉石のように、日常のあちらこちらに散りばめられているもののようです。
その「幸せ」を見つけられるか否かは、私たち自身の生き方と感性に委ねられているのかもしれません。
「俗の権化」のような担当者にさえ、らしくない想いを抱かせる素敵な午後です。

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