硝子戸の中

2001年03月14日(水曜日) 天気:今朝の気温:午前6時現在-15.8度

緑色になるには、もうしばらくかかりそうです

除雪車が通った後、顔をのぞかせていた雑草

つながってます

今日の占冠、みぞれが降っています。
みぞれを温かく感じる短い時節がやってきました。
屋根からつながっている雪はビクともしませんが、薄暗い灰色の景色の中、何となく春の訪れを感じる今日この頃です。

割れればもちろん自己負担

私が住んでいる住宅の様子。
一見、1階部分の窓が半分以上埋まっているように見えますが、実は本当に埋まっています。
1階の窓ガラスを落雪・落氷から守るため、窓の下半分には、冬の初めに厚いベニア板を置いています。しかし、氷はすでに窓の半分以上の高さに達しており、ガラスがいつ割れるかと毎日ハラハラドキドキ。
スリル溢れる日々を過ごしています。

それを開き直りと人は言う

家の中から外を見るとこうなっています。
窓から見える白い氷の塊。ツルハシで力一杯叩いても、そう簡単には壊れないくらい固そうです。
「こうなる前に除雪しておけばいいのに・・・。」などとお考えの皆様、1月30日の1枚目の写真を是非ご覧下さい。つい最近まで、あのような氷のつららが頭上5メートルにあったのです。
あんなもの落ちて来たら死んでしまう。
「死ぬよりゃ、ガラス代払った方がいいわ。」
そう思って除雪したいという気持ちをおさえていたのです。
・・・ごめんなさい。ただの言い訳です。

どうせなら明るく

時は移って夜。風邪気味なのに、「昼間写した窓の写真のコメントどうしようかな?」などと考えつつ外をうろうろ。
ふと、夏目漱石さんが書いた「硝子戸の中(うち)」という本を思い出しました。
浮かんだのは、『私の前に出て来る凡ての人を、玲瓏透徹(れいろうとうてつ)な正直なものに変化して、私と其人との魂がぴたりと合ふやうな幸福を授け給はん事を祈る』というフレーズ(もちろん全文正確に思い出せたわけではないです。本を見直したんです。ハイ。)。
ふだん、『馬鹿で人に騙されるか、或は疑ひ深くて人を容れる事が出来ないか』と悩んでいた漱石さんが、病床からガラス窓を見つめる生活の中で、「人間関係において不愉快な思いをするのは当たり前。それを「解脱」「超越」するのではなく、共に語り合い、議論し、理解し合い、不愉快を人と人との心からの真のつながりによって昇華していこう!」と決意している場面です。
田舎といえども人間が住む世界。良いことばかりではありませんが、明るく元気に頑張りましょう。同じ人生、楽しく過ごさないと損です。

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