赤レンガ庁舎

2001年09月06日(木曜日)

札幌市にて

赤レンガ庁舎

捨ててくれば良かった

今日は札幌市へ出張です。
会議の会場は札幌市の観光名所ともなっている赤レンガ庁舎。
「いやあ、やっぱり車が多いなぁ。なあ、竹ちゃん。」
ハンドルを握っているのは占冠村観光協会の竹内さん。
助手席でふんぞり返っている担当者。
あいにく渋滞中で、車の進み具合はまるでほふく前進のよう。
北海道人にとって、渋滞中の車の運転ほど辛いものはありません。
「このおっさん、さっき立ち寄ったトイレに捨ててくれば良かった。」
黙っていますが、彼はそう思っているのかもしれません。

やっぱり怒ってる

「僕、実は赤レンガに行くの初めてなんです。」
「初めてって・・・、竹ちゃんは札幌出身じゃないの?」
「ええ。そうです。」
途切れる会話。
気まずい車内。
やっぱり彼は怒っていたようです。

赤レンガ庁舎

今日出席する会議が行われる北海道庁赤レンガ庁舎です。
1889年完成。国の重要文化財にも指定されています。

マルチな活躍

赤レンガ庁舎の正前は緑豊かな公園になっています。
カメラ片手に記念撮影をする観光客の脇を、忙しそうなビジネスマンが通り過ぎていきます。
実際に使われている庁舎であり、観光名所であり、市民の憩いの場であり、サラリーマンの近道?でもある。
重文の名に恥じないマルチな活躍ぶりです。

明治浪漫

入り口の大きなドアを空けると、いきなり西欧風の大階段が目に飛び込んできます。
今にも階段から黒田清隆が駆け下りてきそう。
雲の如く魅力的な人物があらわれ、溢れんばかりのエネルギーに満ちていた幕末から明治の日本。
そんな時代を彷彿とさせる雰囲気漂う赤レンガ入り口です。
※黒田清隆・・・北海道大学の前身である札幌農学校をつくり、クラークを招聘するなど北海道開拓に大きな功績を残した人物。
実は赤レンガが完成する前年に亡くなっています。ちなみにこの方、お酒が大好きだったそうです。

大きな絵

階段の踊り場に掛けられている大きな絵。
大きさは縦193.9センチ、横130.3センチもあります。
赤レンガ庁舎にはこのような大作が何枚も展示されています。

たまには芸術鑑賞

画題は「晩成社の開拓」
現在の帯広市付近の開拓にあたった晩成社の開墾当時の風景を描いた作品のようです。
赤レンガにお越しの際は、あちらこちらに掛けられている絵と、その説明書きをじっくりとご覧になってみてはいかがでしょう。
ただ漠然と赤レンガを眺めるよりも、ずっと豊かで楽しいひとときを過ごせるかもしれません。

おおらか

会議が終わって部屋から一歩出ると、そこはもう「お役所」ではなく「観光名所」の赤レンガ。
赤レンガ庁舎だけでなく、北海道大学のキャンパスにもたくさんの観光客が訪れています。
役所と大学、観光とはほど遠いイメージの場所が観光名所。北海道らしいおおらさ。

頑張ってね

ドアが開け放たれている会議室がありました。
中を覗いてみると、まさに会議の真っ最中。
「頑張ってね。ぼくたちは村へ帰ります。」

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