噴水再開

2001年04月27日(金曜日)

道の駅横ポケットパークにて

暖かくなりました。

さっさと行って来い

明日からゴールデンウィークという4月27日の朝。
場所はいつもの産業課。隣を見れば、担当者の直属の上司である山下係長が、下を向いて補助事業関係の書類に取り組んでいます。
「係長、道の駅に噴水があるのを覚えてますか?」
(下を向いたまま)「覚えてるよ。何で?」
「そうですか・・・。」
「明日からゴールデンウィークなんですけど・・・、やっぱりゴールデンウィークから噴水を出した方がいいですよね?」
「当たり前でしょ。」
こちらを見ることもなくあっさりとお答え下さる山下係長。
「ごちゃごちゃ言ってないでさっさと行きなさい。」
係長の横顔はそう語っていました。

春の香り

噴水始動に必要な道具一式を抱え、産業課を後にしました。占冠村役場から道の駅までは歩いて1分です。
外はもうすっかり春の薫り。
道の駅横のポケットパークに植えられたパンジーも、気持ち良さそうに春風に揺れています。
「さーて、やりますか。」
まず、マンホールの蓋を開けて排水口を閉じ、配電盤の電源をONにします。
続いて噴水の上にあるグレーチングの蓋を開け、給水口の蛇口を開けます。
後は数時間、水がたまるのを待つばかり。

今年は中々調子が良い

夕方、ようやく噴水の水も一杯になりました。
噴水ポンプのスイッチを入れると、8本ある噴水口のうち6本から勢い良く水柱が上がりました。
何故8本全部から出ないのかって?
2本はつまっているからです。
でもこれなら上出来。運の悪い年なら8本中5本くらいつまっていることもあります。

重いモノを持つ時は膝を曲げて慎重に

つまりの直し方はいたって簡単。くそ重たい(1枚60㎏ぐらいありそうです)グレーチングの蓋を開け、スパナでつまっている噴水口を外し、中を掃除するだけです。理屈よりも体力と腰の強さが必要とされる作業です。
ちなみに担当者は、かつてこの作業でギックリ腰になり、産業課みんなの笑い者になったことがあります。

完了

掃除を終えて再び噴水ポンプのスイッチを入れると、今度は無事8本全部から勢い良く水柱が上がりました。
「ふっふっふっ。勝った。」

春だなぁ

「春だなあ。」
背後から静かな男性の声が。
いつの間にか山下哲男さんが近くのベンチに座っていらっしゃいました。
山下さんは、道の駅の中にあるレストラン「ミルクキッチンふらいぱん」のマスターです。
「哲男さん、相変わらずいい味出してますねぇ。」
「なにがよ?」
一見ぶっきらぼうで恐そうですが、本当はとてもいい人です。時々ビールなどもご馳走してくださいます。哲男さん、いつもありがとう。

肉体作業多し

作業も終わり、でっかいスパナやらバールなどを手に、とぼとぼと歩いて役場へ戻って来ました。
「よーしよし。オッケー!」
産業課の前で威勢の良い声が飛び交っています。
見ると、役場企画課の平岡さんが天を仰いでなにやら叫んでいます。
「なにをやっとんじゃ?」

こどもの日

もうすぐやって来るこどもの日を前に、役場の屋上から鯉のぼりを吊そうとしているようです。見上げてみると、屋上では企画課長、2階では企画係長がそれぞれ作業に取り組んでいます。
「頑張って下さい。」
激励の言葉をかけながら、担当者はそのまま産業課へと入っていったのでした。

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