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狩振岳登山

2001年04月09日(月曜日) 天気:今朝の気温:午前6時現在+0.3度

狩振岳山頂にて

バンザイ!

眠てえ

「あーあ、眠てえ。」
写真は、占冠村企画課企画係の平岡さんです。
ただ今の時刻は、午前4時25分。
朝(というよりも夜中)も早くから役場前に集まった私たち。
こんな時間に何をやるのかって?
別に悪いことをするわけではありません。
これから観光資源等の調査のため、トマム地区にある占冠村で一番高い山「狩振岳(かりふりだけ)」(標高1,323メートル)に登るのです。

腰痛持ち

場所は変わって、占冠村トマム地区。
いよいよ登山開始の時間が迫ってきました。
写真左は、今回の登山の中心メンバーである長谷川占冠村観光協会長、後ろで準備体操をしているのが、同じく占冠村観光協会の事務局である堀部さんです。
「堀部さん、腰痛が再発しないといいですね。」
「三浦さんこそ。」
私と堀部さん。2人とも腰痛持ちです。

ここからあそこに登るのか

「これからあそこに登るのか。」
写真ほぼ中央に霞んで見えるのが、これから登る狩振岳です。
本日狩振岳に登るメンバーは、占冠村観光協会長の長谷川さん、同じく観光協会の堀部さん、トマムリゾートの山本さんなど総勢7名です。
大変お忙しい中、色々とご協力いただいたアルファリゾートトマムの山本様御夫妻、熊崎様、ありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。

コースはどうしましょう

まず、地図を見ながら本日登るコースを検討します。
標高が低いと言っても、ほとんど人が立ち入ることのない狩振岳。
きちんと計画を立てて登らないと、迷ってしまう可能性すらあるのです。

よっしゃ、行きますか

スノーシューを履き、夜も明け切らぬ雪原を歩き始める私達。出発地点は、上トマムで農業を営んでいらっしゃる江藤さん宅前です。
「よっしゃ、行きますか。」
目指すは占冠の富士「狩振岳」の山頂。
ちなみに狩振岳の別名は「熊の巣」。
そろそろ熊さんも冬眠から覚めていることでしょう。
積極的にお会いしたくはありませんが。

*スノーシュー・・・西洋かんじきのことです。今でも日本の雪国では圧雪されていない雪原を歩くとき、竹などで作った「かんじき」を履いていますが、いわばその西洋版です。

だだっ広い

北海道らしいだだっ広い雪面。
写真中央、朝霧に霞んで見える白い山が、「トマムスキー場」のある「「トマム山」です。

すごい

「おっ、すごい!」
木にあいている大穴と、その下にたまった木屑。
この穴は、キツツキがエサを探すためにつついた跡だそうです。
それにしても、堅い木をここまで削り出す努力と根性。
森の動物たちの「生きる力」は、しばしば私達の想像を遙かに超えているようです。

気持ちだけ

「村のホームページを見て下さっている方にプレゼントしようかな。」
下に溜まっていた木屑を少しばかりリュックに入れました。
「この木屑が欲しい!」と希望される方、電子メールにてご応募下さい。
抽選の上、1名様(リュックが一杯であまり入らなかったんです)にプレゼント致します。
吹けば飛ぶようなただの木屑ですが、自然の息吹と担当者の気持ちはこもっています。
(応募先メールアドレス shimu2@furano.ne.jp 応募締め切り2001年4月20日(金)、木屑希望と明記の上、ご住所・お名前をお知らせ下さい。)

努力と情熱

「僕なんか撮っても仕方ないですよ。」
今回、スノーシューの貸し出しから道案内まで、色々とお世話下さった山本さんです。
アルファリゾートトマムには、数々の体験メニューを提供しているT-DOC(「Tomamu Do Outdoors Club」の略)というクラブがあります。T-DOCの立ち上げから現在まで、ずっとT-DOCの運営に携わってこられた山本さん。
山本さん達スタッフの並はずれた努力と情熱があったからこそ、今のT-DOCがあるといっても過言ではないのです。

山頂目前

登り始めて3時間を過ぎた頃、いよいよ狩振岳の山頂が目前に迫ってきました。
「よし、ここでもう一休みしますか。」

見とれる人々

「雄大だなあ・・・。」
見渡す限り続く日高山系を前に、呆然と立ちつくす堀部さんと平岡さんです。

よし、登りますか

「よし、そろそろ行きますか。」
目前に迫った山頂を目指し、再び歩き始めます。

下界

頂上へ向かう途中、左手に広がっていた風景。
平らに見えるのは、上トマム地区の集落です。

やっぱりね

みんなより少し遅れて登っていた担当者。
上を見上げると、先に登ったみんなが集まって、何やら地面を見ながら話をしています。
ようやく追いつき、
「どうしました?熊の足跡でもありましたか?」
「うん、そう。」
やっぱりね。

それは熊だけが知っている

足跡の拡大図です。
足跡の周りは、強風吹きすさぶ何もない雪原。
「こんなエサも何も無い所に、何で上がってきたのかねぇ?」
写真のタバコの持ち主、平岡さんの素朴な疑問に答えられる人は誰もいませんでした。

頂上

狩振岳の頂上を示す基準点です。
山頂は思った以上に狭く、大人が5人ものぼればすぐに満員になってしまうほどの広さでした。

村で一番高い場所

狩振岳頂上の基準点でポーズをとる山本さん。
今、山本さんは、占冠村で一番高い所にいます。

頂上

山頂にたどりつき、ほっと一息の熊崎さん(写真左)と山本さん(写真右)。
思わず笑みがこぼれます。
写真右の山本さんと、上の写真の山本さんは、何を隠そうご夫婦です。
スノーシューを履いて、そろって同じ山に登ることができるご夫婦なんてそうはいないでしょう。
趣味も気持ちもピッタリ、しかも互いに体力もなければ出来るワザではないのです。

もういっちょ

ウィンクをしながら指を立てる堀部さん。
もう一回登りたいということでしょうか?

いつものことだ

当初の目的(観光資源等の調査です)を忘れず、山頂付近の写真を撮る平岡さん。
「平岡さん、珍しく仕事熱心ですね。」
「あったり前でしょー。いつもこうだよん。」

山頂から

山頂から見える風景です。
360度、どこを見渡しても果てしなく続く山並み。
「何故山に登るの?」
「そこに山があるから。」
そう答える登山家の気持ちが、ほんの少しだけわかったような気がしました。 

祝!登頂

山頂でお弁当を食べた後、みんなで記念撮影です。
「バンザーイ!」

よっしゃ、下りますか

「記念写真も撮ったことだし、そろそろ下りますか。」
山頂でしばしくつろいだ後、いよいよ山を下り始めます。

急斜面

帰りは、往路とはコースを変え、急斜面を沢沿いに下りていくコースを選ぶようです。
いざ下ってみると、お言葉通り混じりっけなし本物の急斜面。スノーシューを履いていても滑るほどです。
「歩くより尻で滑った方が早くないか?」
そう言う堀部さんの言葉に、実感がこもっています。

もったいない

山の中腹まで下りてきた頃、先頭を歩く山本さんが、雪の斜面にゆっくりと腰をおろしました。
こちらを振り返り、
「このまま下りるのもったいないですね。少し休んでいきましょう。」

歩くのをやめ、雪面に腰を下ろすと、歩いている間は聞こえなかった森のささやきが聞こえてきました。
梢が風に揺れる音、時々聞こえる小鳥たちのさえずり。
そこには、静かで優しい時間が流れていました。

さるおがせ

「あの幹から出ているとろろ昆布みたいな根っこみたいなものは何ですか?」
「あれは「さるおがせ」というんです。」
少し弱りかけた木によく付く寄生植物のようなものだそうです。
後で調べてみると、乾燥させると利尿剤にもなるのだとか。
山には知られざる宝物が一杯あるようです。

動物たちの足跡

あちらこちらの木に、キツツキのつついた跡が残っていました。
春は、キツツキたちの恋と子育ての季節。
間もなく、キツツキたちにとって最も忙しい季節が訪れます。

エゾモモンガ

私達から少し離れたところで、木の上を眺めていた山本さん、エゾモモンガの巣を見つけたようです。
「これは、エゾモモンガの糞ですか?」
「そうです。」
大きさも形も、米を加熱加圧して作る「ドン(爆弾あられ)」にそっくり。

せせらぎ

厚い雪の下から爽やかな小川のせせらぎが聞こえていました。
昔は、村の取水源としても利用されていたという沢だけに、水も大変きれいです。
「今は見えないだろうけど、多分ヤマメもいっぱいいるよ。」
昔は良くここまで来ていたという長谷川さんが教えて下さいました。

銀盤の上を

いよいよ里が近づいてきました。
天気も良くなってきて、とてもいい気持ちです。気温もだいぶん上がってきています。

来た道

振り返ると、我々が歩いてきた足跡が点々と。
写真中央からやや左に見える山が、今登ってきた狩振岳です。
ここで、最後の難関がやって来ました。
体重の軽い方々はそうでもないのですが、私のような重い人間(体重はあえて言いません)は、1歩歩くたびに膝の上までぬかってしまうのです。
「ズボッ、ズボッ、ズボッ」
四苦八苦しながら歩く私の姿を見て、熊崎さんも笑っていました。
「大変だよねえ。」
「ええ、本当に。」

歩けるもんだ

午後1時20頃、ようやく出発地点に到着しました。
「おーつかれーさーん!」
「いやぁ、どーもどーも。お疲れさまでした。」
写真中央にかすかに見えるのが、今登ってきた狩振岳です。
「あんな所まで行って来たんだなあ。人間って、歩けるモンだねえ。」
狩振岳を振り返りながらつぶやく平岡さん。
「ホントですねえ。人間って丈夫なモンだ。」

出迎える人々

役場に着くなり、バンザイで迎えてくださった皆様。
写真左が企画係長の伊藤さん、中央が山下商工観光係長、右が企画課の前野さんです。
「バンザーイ!よく生きて帰ってきたね!」
「ええ、おかげさまで。」
皆さんの笑顔が妙にまぶしい午後でした。