（これからサンタ）父その1

 毎日の村の風景をお届けする「今日のしむかっぷ」
いよいよ本日よりスタートします。

クリスマスが近づいたある日、職場の先輩I氏が廊下で一人悩んでいました。
「どうしたんですか？」（我々一同）
「去年までは俺がサンタ役でプレゼント渡してたんだけど、そろそろ親だってバレちまいそうなんだよ。どうしたらいいべ。」
「さぁ、どうしたらいいんでしょうねぇ。（他人事）」
「知るかそんなもん。」（冷たいA氏）「親ばか。」(毒舌S氏)
みんなから冷やかされた上に誰からも知恵を貸してもらえなかったI氏。いじけるかと思ったら、それでもめげずにある作戦を考え出しました。名づけて「交換サンタ」（書く方も恥ずかしい）。
後輩で同じ年頃の子供を持つT氏(写真）と提携し、I氏はT家のサンタとして、T氏はI家のサンタとして訪問することにしたようです。
写真はI氏にそそのかされたT氏です
寒い（氷点下です）会館の中で、優しいお父さん二人はそそくさと着替えをはじめます。 

「ふっふっふ。まさか私が隣のおじさんとは思うまい。」
目尻の垂れ下がりっぱなしの怪しげなサンタは、プレゼントの入った袋を抱えると、さっそうと夜の闇へ消えていきました。
「いってらっしゃい。職務質問に捕まらないことを祈ります。」 

「こんばんは。サンタさんだよ～。」
「ほら、優奈（ゆうな）ちゃん。サンタさんが来たよ。」お母さんが娘の優奈ちゃんへ話しかけます。
まん丸な目をしてサンタを見つめる優奈ちゃん。
ちょっとびっくりしたかな。 

中身は何だろう？さっそく箱を開けてみます。
おもちゃをつかんで嬉しそうに笑う子供たち。
この笑顔見たさにお父さん達は頑張っているんです。