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小さな吊り橋

2001年07月09日(月曜日)

何はともあれ豊かな自然

占冠村トマム地区

休暇をいただいたある夏の日の昼下がり。所用により、占冠村のトマム地区へとやって来ました。
写真は占冠村役場のトマム支所です。
支所の中には図書室の他、簡易郵便局もありますのでお気軽にご利用下さい。

礼儀正しく豪快に

トマム支所の真向かいには、村立トマム歯科診療所があります。この診療所の診療日は毎週月曜日と水曜日の週2回。今回の目的地はこの歯医者さんです。
「どうもこんにちはー。」
「あっ、どうもご苦労様です。」
中へ入っていくと、診療所長の木村先生が深々とお辞儀をしながら迎えて下さいました。
飲みっぷりといい食べっぷりといい、ついでに普段の行動といい、「豪快」という言葉がピッタリの先生ですが、患者さんには大変優しく礼儀正しい方なのです。

何故かキュウリ

「おっ、そうだ。平岡商店の三浦さんからでっかいキュウリとナスをもらったんだ。晩飯のおかずに持って帰るといいよ。」
治療が終わった後、おもむろに大きなキュウリとナスを取り出し始めた木村先生。
その姿を見て、思わずカメラを向けてしまいました。
「ちょっと写真を撮らせて下さい。」
「ああ、いいよ。オーイ洋子ちゃん。ちょっとナス持って!」
助手のお姉さんまで呼び出し、一緒に記念撮影です。
撮影した時は何とも思いませんでしたが、今見ると、どこか間抜けな2人です。

なんで?

キュウリ片手の木村先生を撮影しているうちに、どこからか電話がかかってきました。
電話の応対をしていた助手のお姉さん、電話を切るなりこちらを振り向き、
「三浦さん、平岡商店さんからお電話で、帰りにちょっと寄ってほしいそうです。」
「なんで私がここにいるってわかったんでしょう?」
「窓から見えたんじゃない?」
「そうか・・・、そうだよね。」
平岡商店は歯科診療所のはす向かいにあるのです。

明るく楽しく一生懸命

「どうも今日はー。どうされましたか?」
「やぁ、いらっしゃい。まあ冷たいコーヒーでも飲んでや!」
事務所へ入るなり、社長の平岡さんの明るい声が響きました。
「僕の知り合いでさ、ふるさと祭りで豚丼を出したいって言う人がいるんだけど・・・どうかな?」
「こちらとしては大歓迎ですよ。お店の種類が増えればお客さんも喜ぶし。」
「そーれがサ、そいつオレの顔をじーっと見ながら『豚丼、豚丼・・・』って言うもんだからさ、こっちもなーんか変な気持ちになって来たんだよな。オレに対する当てこすりかっ!てね。アハハハハ。」
明るく笑う平岡さん。本当に明るく楽しく、そして一生懸命働く方です。
※ふるさと祭り・・・8月の第1土・日に行われる占冠村最大のお祭り。土曜日の前夜祭では花火大会や大抽選会。日曜日の本祭ではステージショーの他、占冠産和牛の丸焼きなどを楽しむことが出来ます。会場は道の駅「自然体感しむかっぷ」の隣にある「農村公園」です。

山紫水明

トマムからの帰り道、車窓を過ぎ去る森の合間に、吊り橋らしきものが見えました。
戻ってみるとやはりそうです。
たそがれ前の柔らかな日差しに浮かび上がる小さな吊り橋。
吊り橋というのは、人の心にどこか懐かしい気持ちを抱かせるものです。
だって山紫水明・水と緑の国の人ですもの。
「よし、ちょっと行ってみよう。」

そりゃそうだ

この吊り橋、いざ渡ってみるとかなり揺れます。
「もしここで落ちても、だーれも見つけてくれないんだろうな。」

妄想

橋の中程から見える風景。
ひんやりとした空気、静かな清い流れとそれを覆う深い緑。これで大吟醸の四合瓶でもあればもう最高。さっきいただいたキュウリは川で冷やしてつまみにしよう。キュウリにつけるのは味噌だけでいい。
勝手な妄想はどんどんと広がるばかり。
まぁ、本当に実行すればヤブ蚊に刺されて風流どころではないかもしれませんが。

別世界

「そろそろ帰りますか。」
振り向くと見えた緑の向こうのアスファルトが、どこか遠く、まるで別世界のもののように感じられたのでした。

以後気を付けます

吊り橋の入口まで帰ってくると、そこには注意書きの看板が。
その内容は一言でいうと「立ち入り禁止」
「そうかぁ、いやー気がつかなかったなぁ。」