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山ブキとクワ吉

2001年06月21日(木曜日)

占冠村内の山の中にて

これが何かわかりますか?

おっ?

所用により占冠村中央にある道の駅へと向かった担当者。
道の駅に着くと、正面入り口に何か黒いモノが落ちています。
「何じゃ?」
よく見ると、大きなオスのミヤマクワガタです。
どこへ向かおうとしているのか、階段のタイルの上を一生懸命歩いています。
「おー、もうクワガタの出る季節か。夏ですなあ。」

ミヤマクワガタ

それにしても大きなミヤマクワガタです。
デジタルカメラを近づけ、マクロモードで撮影してみました。
ミヤマクワガタを漢字で書けば「深山クワガタ」
山深き場所に住むクワガタという意味でしょうか。
「このクワガタ、東京のデパートで売れば2,500円ぐらいにはなるんじゃないか?」
雄大な自然の中で、せせこましいことを考えている担当者です。

間抜け

裏返すとこんな姿です。
ひっくり返されたクワガタの姿も間抜けですが、
いい大人が、国道脇の歩道にしゃがみ込んでクワガタと戯れている姿はもっと間抜けです。

何やってんだ

「何してるんですかぁ?」
振り向くと、占冠村の保健婦さんが2人、不思議そうにこちらを見ています。
左が去年占冠村役場に就職された石崎さん。右が今年就職されたばかりの岡本さんです。
「何って・・・、仕事さあ。」
開き直って答える担当者。
「とてもそうは見えませんよ。」
・・・と思ってはいたでしょうが、口には出さない優しい2人なのでした。

クワ吉

逃がしてあげようとも思いましたが、わざわざ山の中まで逃がし行くわけにもいきません。
「よし、道の駅の中で飼うか。君の名前は「クワ吉」だ。」
毎年夏になると、占冠村の道の駅でクワガタを飼っているのです。
毎年クワガタをとってきて、飼育してくださっているのは掃除婦の二ツ森さんです。
「すみません。二ツ森さんが使っていた虫かごありますか?」
「あー、あるよ。」
もう一人の掃除婦さんである佐久間さんが、奥の部屋から虫かごを出してきて下さいました。

ここはどこだ?

虫かごの中へ入れられたクワ吉くん。
かなり不機嫌なご様子。
二ツ森さんの飼い方は非常に上手なので、きっと秋深くなるまで生き抜いてくれることでしょう。

許してください

産業課に帰ると、担当者の直属の上司である山下主幹が、珍しく?浮かない顔をしていました。
「どうしたんですか?」
「三浦さんにお願いがあるんだぁ。」
「何でしょう?」
「フキ採ってきて。」
「許して下さい。」
即座に答えていました。
占冠村教育長のお知り合いで、鈴木先生という料理の研究家がいらっしゃいます。
その先生から、研究用のフキを送ってほしいとの連絡を受けたのだそうです。
「先生が、「三浦さんに、究極のフキをよろしくって伝えといて!」だって。」
「フキと言ったって、もうそろそろ終わりじゃないですか。そんないいフキ残っていますかねえ。」
「さあ、わからん。」
相変わらずストレートで正直です。
「でも、一人じゃ行きたくありませんよ。今時期なら、クマが徘徊しまくってる所まで行かなきゃ良い
フキなんて採れないでしょうから。」
「それは大丈夫。三浦さんだけをを一人にはしない。」
わけのわからないことを言っているうちに、お昼休みを告げるサイレンが鳴り響きました。

フキ採り開始

午後1時。山菜採り用の服装に着替え、とある占冠の山奥へと向かいました。
フキやイタドリなどが鬱蒼と生えている背の高い草むら(というよりも「草林」)の中に入り込み、いよいよフキ採りの開始です。

働け!

背丈以上のフキの葉に埋もれながら、一心不乱にフキを採っている山下係長。
そんな係長を道路脇からのんびりと撮影していた担当者。
係長から怒りの声が飛びました。
「ほら、あんたもがんばって採りなさい!」

コロボックル

林の中でしゃがみ込んでみると、そこは大きなフキの葉の屋根に覆われた緑色の世界。
見上げれば美しく透き通ったフキの茎が天に向かってそびえ、耳を澄ませば小川の静かなせせらぎが聞こえてきます。
今、担当者は「コロボックル」な気分です。

※コロボックル・・・フキの葉の下に住むといわれる妖精(神)の名前です。

ご留意ください

フキは、大抵1つの根元から2本の茎が出ています。
柔らかいのはいわゆる「横ブキ」の方で、太くしっかりした「本ブキ」は、横ブキに比べ少し固いのが特徴です。右の写真で見ると、左側が「横ブキ」になります。
2本とも切ってしまうと、どんどんフキの根が弱ってしまうので、山菜採りに入られた方はご留意ください。

お食事の跡

ふと気づくと、イタドリやフキなどが倒れている獣道(けものみち)がありました。
よく見ると、クマさんか鹿さんが食べたのでしょう、動物の食痕がありました。
周りは数メートル先までしか視界の届かない草むらの中。
1メートル先にひょっこり顔を出すまで、クマさんの存在に気づかないかもしれません。
まあ、クマは注意深い動物なので、普通これだけ大騒ぎしていれば近づいて来ることはありません。(手負いの時や、人間に興味を持つ「問題グマ」の場合は別なのでご注意を。)

収穫

山下係長の背丈ほどもある北海道の山ブキ。
太さも、2、3センチぐらいあります。
占冠村の山菜工場でも、山ブキの水煮を作っています。
村内のお土産品店でも取り扱っておりますので、機会があればご賞味ください。